独立行政法人 労働者健康安全機構 石川産業保健総合支援センター ishikawa

産業保健Q&A

カウンセリング

Q2
精神的なことで休職していた労働者が、近く職場復帰する。
総務としてどのように対応をすればよいか。本人は、声を掛けてもいやがるようなそぶりをする。
A2

 企業において、メンタルヘルス不全(うつ状態や職場不適応など)に関しての理解と対応に対して、どのような態度でどの様に接すればよいのか、曖昧な対応や不自然な態度で接してしまうなど、その対応方法にとまどいを感じていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。 メンタルヘルスを特別なものと捉えるのではなく、常に現実的で日常的にありうるものと捉え、現実感を持って対応すること。そして誤解や偏見を取り除き、明確なかたちで対応することが望ましいと思われます。 そして大切なことは、対応に際して「プライバシーの問題において十分な配慮が必要となること」を忘れてはなりません。たとえば労働者の健康情報等を情報収集する際には、原則として全て本人の同意を得なければならないなど、情報の取扱において一定のルールを策定する必要があります。またデリケートな問題でもあるわけですから、相手の立場に立ち、気持ちを受け止め対応することも忘れてはならないことのひとつでしょう。冷静に現実的に、しかしそこには人の心が存在することなので配慮や思いやりも忘れずに対応することが望ましいとおもわれます。これは企業におけるメンタルヘルスの対応のみならず、私たち社会のいろいろな場面で必要なことではないかとも思われます。
 心の健康問題での休職者の職場復帰の支援方法や取組み方においては、平成16年厚生労働省の委託を受け中央労働災害防止協会より「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」がまとめられております。詳しい復帰支援の対応と実施においては、参考にされればよいと思います。

(産業カウンセラー 中川真由美)

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