労働衛生関係法令
- Q3
- 3ヶ月前から経理部門に異動し、現在、パソコンと1日に5時間ぐらいは向き合っています。最近、健診を受けました。視力が1年前より低下し、目の疲労も感じます。人事部に衛生管理者がいますが、兼務のため忙しく職場環境まで手が回らないようです。会社でパソコンを多用する場合にどんなことに気をつけるとよいでしょうか?
- A3
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パソコンを使用する職場がどんどん増え、使われ方もいろいろです。あなたのように1日の相当時間、いわゆる、VDT(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)作業に従事する労働者も増えました。
このため、昭和60年に策定されたガイドラインに代え、新たなガイドラインが、平成14年4月5日に厚生労働省から出ました。「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(基発第0404001号)です。
このガイドラインは、職場環境の管理(照明、採光、騒音など)、作業する際の管理(時間、作業姿勢、休憩、ディスプレイ、キーボードなど)、健康診断、従業員などへの教育など、実に幅広い内容となっています。一度、目を通してみてください。
そして、すぐできることからはじめましょう。
目の疲れはいろんな原因が考えられますので、眼科医に相談しましょう。また、オフィス内の環境はどうですか? 照明、窓からの光など適切に管理し、画面の明るさ、ぎらつきはないですか?休憩は1時間に1回程度とっていますか?画面の高さは目線より高すぎないですか?キーボードは、使いやすい位置ですか?無理な姿勢は疲労のもとです。椅子の高さは容易に調整できますか?冬は部屋が乾燥しがちですので、加湿器をつかうなどドライアイ(涙の分泌が減るなどの状態)対策も心がけましょう。
また、衛生管理者にはVDT作業管理者のための講習会を受講していただき、社内の快適作業環境づくりに努めていただけると幸いです。最寄の労働基準監督署にお尋ねください。(THPヘルスケアリーダー 第一種衛生管理者 山田邦夫)